滋賀県多賀町大滝地区で始まった私たちの活動。
地域を知り、地域の皆さんとつながり、一緒に活動していくうちに、気づいたことがありました。
それは琵琶湖周辺の里山で営まれている、やさしい暮らし。
現代社会を生きる私たちが、失いかけている大切なものがここにはありました。
人間と自然との共生の場としての里山は、人の関わりで多くの生物のすみかとなっています。
その営みはSATOYAMAという英語で表現され、世界へと拡がりました。
私たちの地域を含む琵琶湖周辺には、多くの地域で里山の営みが受け継がれています。
「里山のやさしさ」に気付かせてくれたのが、地域のお母さん達と共同で開発した「おおたき給食弁当」でした。
地元のお米、地元の野菜、可能な限り地元の食材を利用した、地元のお母さん達による味付けです。美味しいと評判の地域の小学校の自校給食をモチーフにアレンジし、コンビニ弁当とは異なる「やさしい味」を提供してくれています。
そうした里山のやさしさを保全し、受け継ぐ事業活動ができないか。
私たちは、地域に残された「酒蔵」に着目しました。
酒蔵建物を活用し、酒造りの事業を再興することで、地域の雇用を創出し、この、里山の営みを有する地域の持続可能性の創造に貢献することができます。
どのようなお酒を造るのか。
思案した結果、里山の地域資源を活用した「リキュール」にたどり着きました。リキュールは原酒にエキスなどをつけ込む形で製造され、様々なバリエーションを創造することができます。活用する資源として、地域の農産物やハーブと、地域の米を原料とした清酒製造時に生まれる酒粕のアップサイクルによる粕取り焼酎にフォーカスしました。
私たちのプロジェクトでは、
・琵琶湖周辺の里山の地域資源(環境・産物・人財・歴史・生活文化など)を活かすこと
・地球にやさしい取り組みとすること
・人にやさしい取り組みとすること
・取り組みを通じて、地域の活性化・持続可能性に寄与すること
この4つのこだわりをもって事業を展開していきます。
リキュール製造では、単にお酒を造るだけでなく、地域の資源、人材を活用し、廃棄物を有効活用、アップサイクルさせることで、小さな経済循環を創造していきます。